
親子で住宅ローンを組む「親子ローン」は、親世代から資金支援を受けたい方や、家族で協力してマイホームを取得したい方に適した制度です。
親の収入を加えることで借入可能額が増えたり、世代を超えた返済が可能になるなどのメリットがある一方で、相続や家族間の金銭トラブルといったリスクも考慮する必要があります。
本記事では、親子ローンの仕組みやメリット・デメリット、利用時のポイントを分かりやすく知りたい方に向けて解説します。ぜひ理想の我が家を建てるときの参考にしてくださいね!

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親子ローンとは?基本的な仕組みと利用目的

親子ローンは、親と子が共同で住宅ローンを組む方法で、主に以下の2種類があります。
- 親子ペアローン:親と子がそれぞれ別々にローン契約を結び、互いに連帯保証人となる形式です。双方が同時に返済を開始し、各自の収入に応じた借入が可能です。
- 親子リレーローン:親が主債務者、子が連帯債務者となり、親の返済を子が引き継ぐ形式です。親の年齢に関係なく、子の年齢を基準に長期の返済期間を設定できるため、高齢の親でも利用しやすい特徴があります。
利用目的としては、以下の点が挙げられます。
- 借入可能額の増加:親子の収入を合算することで、単独では難しい高額な借入が可能になります。
- 住宅ローン控除の適用:親子ペアローンの場合、双方が住宅ローン控除を受けられる可能性があります。
- 高齢の親のサポート:親子リレーローンでは、親が高齢でも子の年齢を基準に長期の返済期間を設定できるため、親の住宅づくりを支援できます。
ただし、親子ローンを利用する際は、返済負担割合と持分割合の一致や、相続時の対応など、注意すべき点も多くあります。
親子ローンのメリット

親子ローンには、家族で協力することで得られるさまざまなメリットがあることで知られています。
ケースによっては、住宅の建築を計画する家族にとって有効な選択肢となることも十分ありえます。ここからは、親子ローンのメリットをくわしく解説します。
メリット①借入可能額の拡大
親子ローンの最大の魅力は、親世代の収入や信用力を加えること。親と子、それぞれの世代が協力することで、単独よりも高額な住宅ローンを利用できます。
親の収入を加算 | 収入の合算によって金融機関の収入基準をクリアしやすくなり、希望に近い住まいづくりができる可能性が広がります。 |
信用力の向上 | 信用力の向上により、審査がスムーズに進みやすくなります。 |
高額住宅の建築が可能 | 高額住宅の選択肢が増加し、好立地や広い住宅も検討できるようになります。 |
住宅価格が高い地域や、将来を見据えて広い住まいを希望する場合には、親のサポートが重要な役割を果たすことになります。
メリット②家族全体で返済負担を分散できる
親子ローンは、親と子が協力して返済を分担できるため、経済的な負担を軽減できる点が大きなメリットです。
返済期間を長期化 | リレーローンを活用すれば、親が返済をスタートし、その後子世代に引き継ぐ形で計画的なローン返済が可能になります。 |
親子で費用を分担 | 親世代と子世代が費用を分担することで、子ども世代の経済的負担を軽くし、家計にゆとりを持たせることができます。 |
安心して返済を進められる | 収入が安定していない若い世代でも、親の協力を得ることで安心して返済を進められる点が魅力です。 |
このように、家族全体で計画的に返済を行うことで、住宅取得後の生活に余裕を持たせることができます。
メリット③相続税対策としての親子ローン
親子ローンは相続税対策としても有効です。
親がローンに加わり不動産の一部を所有することで、相続時に財産評価額を調整し、相続税の負担を軽減できる可能性があります。
不動産の評価額調整 | 親が不動産を共有することで、現金よりも評価額が抑えられる場合が多く、節税につながります。 |
財産の有効活用 | 親の資産を不動産に組み替えることで、相続後の資産分割がスムーズになります。 |
家族間のサポート | 親が支援することで、子どもの住宅取得を助けながら、資産形成を家族全体で計画的に進められます。 |
親子ローンを利用することで、相続税対策を兼ねた住宅づくりが可能になります。親の資産を効果的に活用しながら、家族全体の経済的な負担を軽減できる点がメリットです。
親子ローンのデメリット

親子ローンは便利で魅力的な制度ですが、注意点も多く存在します。
まず、子どもが返済を引き継ぐ際の負担が課題です。子どもの収入や生活状況によっては、返済が難しくなる場合があるので気をつけましょう。親に万が一のことが起こった場合、相続手続きが必要となり、不動産の持分やローンの引き継ぎに関する問題が発生する可能性があります。
さらに、親と子が共同でローンを組むため、家族間で経済的な責任分担を明確にしておくことが重要。曖昧なまま進めると、後々トラブルにつながる恐れがあります。
親子ローンを利用する際は、将来を見据えたリスク対策と十分な話し合いが必要です。
デメリット①返済負担の引き継ぎ
親子ローンでは、親が返済途中でローンを続けられなくなった場合、子どもがその負担を引き継ぐ可能性があります。そのため、親の年齢や健康状態を考慮した計画が重要です。
親の返済中断リスク | 親の高齢化や健康問題により、返済が困難になることが考えられます。 |
子どもの負担増加 | 予期せぬタイミングで子どもが返済を引き継ぐことになり、生活に負担がかかる場合があります。 |
十分な話し合いが必要 | 親子間で返済計画や負担の分担について、あらかじめ明確にしておくことが大切です。 |
ローンの返済負担をスムーズに引き継ぐためには、無理のない返済計画を立てることと、親子間での事前の話し合いが欠かせません。
デメリット②税務上のリスク
親子ローンには便利な側面がある一方で、税務上のリスクも見逃せません。
例えば、親から子への資金援助が贈与とみなされる可能性があり、適切な申告や税務対応が求められます。さらに、共有名義や返済割合の設定が不明確だと、後々のトラブルや税務調査の対象となる恐れも。親子間の関係が良好であっても、税務の専門家に相談しながら慎重に進めることが重要です。
税務処理の複雑さ | 親子ローンでは特有の税務処理が必要となる場合があり、相続時に適切な手続きが求められます。 |
相続時のリスク | 無理な借入を行うと、相続時に不動産評価額の調整が難しくなり、税務負担が増加する可能性があります。 |
家族間のトラブル | 経済的な責任分担を明確にしていないと、返済時や相続時に家族間でトラブルが発生することがあります。 |
親子ローンを利用する際には、税務リスクへの対応や家族間の十分な話し合いが必要です。無理のない借入額を設定し、将来の相続を見据えた計画を立てることが重要です。
デメリット③将来のライフプランへの影響
親子ローンを利用する場合、返済期間が長期にわたることが多く、ライフプランへの影響を十分に考慮する必要があります。
返済期間の長期化 | 親子リレーローンでは、親が返済を開始し、その後子どもが引き継ぐため、返済期間が非常に長くなる可能性があります。 |
生活費や教育費とのバランス | 子どもの返済開始時期が、家族の生活費や教育費の支出と重なる場合、家計への負担が増えることがあります。 |
老後資金の確保 | 親世代が自身の老後資金を確保しながら返済を行う必要があり、計画的な資金管理が求められます。 |
親子ローンを活用する際は、長期的な返済負担を想定し、将来の生活設計としっかりと調和させることが重要です。家族全体のライフイベントや収入の変化を見据えた柔軟な計画が求められます。
家づくりは大きな決断だからこそ、事前の相談や準備がとても大切です。
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親子ローンを利用する際の手続きと必要書類

親子ローンの申し込みには、一般的な住宅ローンに加え、親子関係を証明する書類や双方の収入に関する情報が必要です。以下で、手続きの流れと必要書類をくわしく解説します。
手続きの流れ
- 事前審査の申し込み
親子それぞれの収入や信用情報をもとに金融機関が審査を行います。審査では、収入合算が認められるかどうかや、返済能力の確認が重要なポイントとなります。 - 必要書類の提出
事前審査が通過した後、正式なローン契約のために書類を提出します。親子ローンの場合、通常の住宅ローン以上に書類が多いため、早めに準備しておくことが重要です。 - ローン契約と融資実行
書類が受理され審査に通れば、親子双方が連名で契約を締結し、融資が実行されます。
必要書類一覧
書類名 | 内容 |
---|---|
身分証明書 | 運転免許証やマイナンバーカード、パスポートなど親子双方の本人確認書類が必要です。 |
収入証明書 | 源泉徴収票や確定申告書など、親子それぞれの収入を証明する書類が求められます。 |
親子関係証明書 | 戸籍謄本など、親子であることを証明するための書類が必要です。 |
物件に関する書類 | 不動産売買契約書や登記簿謄本、物件の概要書などが含まれます。 |
その他金融機関指定の書類 | 連帯保証人関連の資料や金融機関独自に定められた書類が必要になる場合があります。 |
親子ローンは、親子双方が関与するため書類や手続きが複雑になる傾向があります。
事前に必要な情報を確認し、余裕を持って準備を進めることが成功のカギです。金融機関によって求められる書類が異なる場合もあるため、事前に相談しておくと安心です。
親子ローンと通常の住宅ローンの違い

親子ローンは、親と子が協力して住宅ローンを利用する仕組みで、通常の住宅ローンとは異なる特徴があります。それぞれの違いを以下でくわしく解説します。
1. 借入対象者
- 親子ローン:親と子が共同で借入するため、親子双方の収入が審査対象になります。親の収入や信用情報を活用することで、借入可能額を増やせる点が特徴です。
- 通常の住宅ローン:借入対象者は1名(もしくは夫婦など)。単独の収入で審査が行われます。
2. 返済期間
- 親子ローン:親子リレーローンでは、親が返済を開始し、その後子どもが返済を引き継ぐ形式が一般的です。これにより、親の年齢に関係なく長期返済が可能です。
- 通常の住宅ローン:借入者の年齢に応じて返済期間が制限されるため、高齢の場合は短期間のローンとなることが多いです。
3. 収入の取り扱い
- 親子ローン:親子の収入を合算できるため、単独では難しい高額な住まいを実現しやすくなります。
- 通常の住宅ローン:借入者本人の収入が審査の基準となるため、収入に応じた借入金額に制限されます。
4. 手続きや書類
- 親子ローン:親子関係を証明する書類や双方の収入証明など、提出書類が多くなる傾向があります。
- 通常の住宅ローン:借入者本人の書類が中心となり、比較的手続きが簡単です。
親子ローンは、親子で協力して住まいを取得したい場合や、高額な住宅を検討する際に適した選択肢です。一方、通常の住宅ローンは手続きが簡単で、個人での資金計画に向いています。利用目的や家族の状況に応じて、適切なローンを選ぶことが大切です。
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